先日、香港旅行に行った際に、AIRSIM というプリペイドSIMがとても便利に使えたので、どういったものかまとめてみます。
AIRSIM とは
香港にある 信京電訊(Shinetown Telecommunication) という会社が販売しているプリペイド式のSIMカードです。
AIRSIMは、Soft SIM と Over-the-AIR (OTA) という技術を組み合わせた特別なSIMで、世界100か国以上で簡単にデータ通信を行うことができます。
技術的なことはよく分かりませんが、このSIMがあれば、海外旅行の際にわざわざ現地でSIMカードを調達する必要がなくなります。
購入
私は、香港旅行に行った際に、銅鑼湾の直営店舗(Shine Club Retail Shop and AIRSIM Service Center)で購入しました。
100HKDが事前にチャージされた状態のものが、100HKDで購入できますので、お得な感じですね。
営業時間は以下のようになっています。
営業時間
月・火・木・金・土曜日:11:00~19:30
日曜日:9:00~19:00
水曜日:定休日
場所は、こちら。
また、香港でAIRSIMを取り扱っているお店は、以下に記載されています。
ショップリストの一番上に「AVAILABLE IN 7-EREVEN STORES ALL OVER HONG KONG」と書かれていますね。
香港のセブンイレブン全店で取り扱いが始まったということだと思いますので、購入場所で困ることはなさそうです。
日本での購入場所
日本でも、Amazonや楽天で販売されているものを購入することができます。
10USDが事前にチャージされたものが 1,470円(2019/3/17時点)、SIMのみが 500円 で販売されています。
香港の現地で購入する価格とほとんど変わらないですし、旅行前に購入しておくほうが現地で慌てなくて済んでいいかもしれませんね。
パッケージ
AIRSIMのSIMカードは、便利なSIMケースに入った状態で販売されています。こんな感じです。
SIMピンが付属していて、取り外したSIMカードを入れておくポケットも付いています。これ、意外に便利なのでとても助かりますね。
Amazonを見てみると、似たようなSIMケースが販売されていたりするのですが、AIRSIMについてくるケースで十分です。
データ通信について
AIRSIMを使ってデータ通信を行うには、事前にデータパックを購入する必要があります。
データパックの価格は、国や有効期間によって異なります。いくつか見てみましょう。
香港
香港用のデータパックは、以下のようになっています。
利用日数 | データ量 | 価格 | 日本円換算 (1HKD = 15円想定) |
24時間 | 無制限 | 20 HKD | 300円 |
3日 | 無制限 | 30 HKD | 450円 |
5日 | 無制限 | 50HKD | 750円 |
7日 | 無制限 | 70HKD | 1,050円 |
14日 | 無制限 | 140 HKD | 2,100円 |
30日 | 無制限 | 288 HKD | 4,320円 |
データ量については無制限ですが、1日あたり500MBを超えると通信速度128Kbpsに制限されてしまいますので、注意が必要です。
利用日数が長くなるほど、1日あたりの価格は下がっていきますが、30日だと4,320円となかなかのお値段です。
ツーリストSIMとの比較
私がこれまで香港空港でよく購入していたツーリストSIMは、以下のようなラインナップになっています。
利用日数 | データ量 | 価格 | 日本円換算 (1HKD = 15円想定) |
5日 | 3GB | 88 HKD | 1,320円 |
8日 | 8GB | 118 HKD | 1,770円 |
これと比べると、高速通信できるデータ量はツーリストSIMのほうが多い(AIRSIMは高速通信が1日500MBまで。5日だと2.5GBという計算)ですが、価格はAIRSIMのほうが安くなっています。
たくさんデータ通信をしない場合は、AIRSIMのほうがお得だと思います。
フランス
フランスのデータパックは、以下のようになっています。
利用日数 | データ量 | 料金 | 日本円換算 (1HKD=15円想定) |
48時間 | 1GB | 68 HKD | 1,020円 |
5日 | 1GB | 78 HKD | 1,170円 |
7日 | 1GB | 88 HKD | 1,320円 |
7日 | 2GB | 148 HKD | 2,220円 |
7日 | 3GB | 168 HKD | 2,520円 |
10日 | 2GB | 178 HKD | 2,670円 |
10日 | 3GB | 208 HKD | 3,120円 |
10日 | 5GB | 238 HKD | 3,570円 |
15日 | 2GB | 188 HKD | 2,820円 |
15日 | 3GB | 228 HKD | 3,420円 |
15日 | 5GB | 258 HKD | 3,870円 |
香港と比べると、2倍ほどの価格設定になっていますね。
データ量も多いもので5GBとなっていて、日数が長くなるとデータ量が不足するかもしれません。
LebaraMobileとの比較
フランスに旅行した際によく使っている LebaraMobile という通信キャリアの通信プランは、以下のようなラインナップになっています。
利用日数 | データ量 | 価格 | 日本円換算 (1€=130円想定) |
30日 | 0.5GB | 4.99 € | 648円 |
30日 | 2GB | 9.99 € | 1,298円 |
30日 | 5GB | 19.99 € | 2,598円 |
30日 | 10GB | 29.99 € | 3,898円 |
30日 | 20GB | 49.99 € | 6,498円 |
フランスの場合、全体的にAIRSIMのほうが高くなります。
LebaraMobileなどの現地のMVNO事業者のSIMを入手するまでのつなぎ的な使い方がよさそうです。
有効期間
SIMカードそのものの有効期間は、1年間となります。
有効期間内にデータパッケージを購入すれば、有効期間がデータパッケージの使用開始日から1年延長されます。
毎年使っていれば、SIMカードはずっと使えるということですね。
ちなみに、香港のツーリストSIMの有効期間は半分の180日間です。
使い方
SIMカードを入れる
まずは、スマートフォンにAIRSIMのSIMカードを入れます。
スマホアプリをインストールする
データパックは、スマホアプリから購入する必要がありますので、まずはアプリをダウンロードしておきましょう。
SIMカードをアクティベートする
アプリを立ち上げたら以下のような画面が表示されますので、SIMカードの裏側に書かれているICCIDを入力します。
バーコード部分をカメラで読み取ることもできますので、こちらのほうが入力間違いがなくいいと思います。
続いて、いくつかの情報を入力します。
- Activation Code : SIMカードに記載されている4桁のActivationCodeを入力します。
- Email : ご自身のメールアドレスを入力します。
- COuntry : 国を選びます。私の場合は「81 Japan」を選びました。
- Contact : 連絡先の電話番号を入力します。
すべての情報を入力後、「Submit」ボタンをタップすればAIRSIMのアクティベートは完了です。
クレジットをチャージ(TopUP)する
私が購入したAIRSIMには、100HKD分のクレジットがチャージされていましたのでそのままデータパックを購入できましたが、クレジット残高がない場合はチャージ(TopUp)する必要があります。
チャージ(TopUP)は、ホーム画面の「TopUP」ボタンから行えます。
TopUpは、以下の3つの方法で行えます。
- クレジットカード
- 7-Eleven
- AIRSIM Voucher
基本的にはクレジットカードを使うことになると思います。
クレジットカードの場合は、100HKD単位、1回で300HKDまでTopUpすることができます。
クレジットの残高は、ホーム画面中段の右側に表示されます。
以下の画像は、50HKD が残っている状態です。
(ちなみに、左側の「Expiry」はSIMカードそのものの有効期限です。データパックを購入すれば1年間延長されます。)
データパックを購入する
アクティベート(とTopUp)が完了したら、利用したい国にあったデータパックを購入します。データパックの購入は、アプリのホーム画面の「Buy」ボタンから行えます。
旅行先の国のデータパックを購入しましょう。
データパック購入時に注意しないといけないのは、データ通信ができる必要がある、ということです。
海外の現地で購入しようとすると、Wi-Fiなどに接続して通信する必要があるため、最悪の場合、データ通信できなくてデータパックを購入できない、という事態になりかねません。
安全のために、国内で購入しておくほうが無難かもしれません。
旅行先によっては1日分を無駄にしてしまうかもしれませんが、安心料ということで割り切りましょう。。
データパックの購入後、しばらくすると通信ができるようになります。APNなどの設定は自動的に行われます。(私が香港で使用したときは、意識することはありませんでした。)