ここ数年、エールフランス航空の利用が増えてきた気がするので、エールフランス航空のマイレージプログラム「フライング・ブルー」の特徴についてまとめてみました。
※2019年1月19日追記※
フライング・ブルーのプログラムが、2018年4月に大きく見直されています。 本ページの内容は旧プログラムの内容となりますので、ご注意ください。
新しいプログラムの内容は以下のページにまとめてみましたので、ご参照ください。
http://voyage.pomme-verte.net/?p=791
フライング・ブルーとは?
フライング・ブルーとは、エール・フランス航空 と KLMオランダ航空 のマイレージプログラムです。
エール・フランス航空やKLMオランダ航空、スカイチーム加盟航空会社、提携航空会社でマイル獲得や特典が利用できます。 また、ホテル・レンタカー・クレジットカードなど提携130社以上でも、マイル獲得や特典が利用できます。
スカイチーム加盟航空会社
エールフランス航空が加盟するスカイチームに加盟している航空会社は、以下の20社です。 (2017年9月時点)
- アモイ航空(廈門航空)
- アリタリア航空
- アルゼンチン航空
- エア・ヨーロッパ
- エアロフロート航空
- エアロメヒコ航空
- エールフランス
- ガルーダインドネシア航空
- KLMオランダ航空
- ケニア航空
- サウディア
- 大韓航空
- タロム航空
- チェコ航空
- チャイナエアライン
- 中国東方航空
- 中国南方航空
- デルタ航空
- ベトナム航空
- ミドル・イースト航空
マイル
マイレージプログラムの醍醐味は、なんといってもマイルでしょう。 フライング・ブルーのマイルの貯め方について、まとめます。
有効期間
フライング・ブルーのマイルの有効期間は2年です。
JAL や ANA と比べると1年短いのですが、有効期間内にエールフランス航空、KLMオランダ航空、またはスカイチーム加盟航空会社の便を一度でも利用すれば、ご搭乗日から20ヶ月となります。 何度でも延長することができますので、エールフランスを20ヶ月毎に利用すれば実質無期限ということになります。
マイルを貯める
フライトマイル
エールフランス航空でフライトすることで、マイルを獲得できます。 どれくらいのマイルを獲得できるかは、フライトの搭乗クラスによって異なります。
エールフランスの国際線を利用した場合の搭乗クラスごとのマイル積算率は、2017年9月時点で以下のようになっています。
搭乗クラス | 予約サブクラス | 積算率 |
---|---|---|
ファーストクラス | P | 450% |
F | 300% | |
ビジネスクラス | J、C | 175% |
D、I | 150% | |
Z | 125% | |
プレミアムエコノミー | W、S | 125% |
A | 100% | |
エコノミークラス | Y、B、M、U | 100% |
K | 75% | |
H、L、Q | 50% | |
T、N、R、G、V | 25% |
詳細は、以下のページに記載されています。
https://www.flyingblue.com/earn-and-spend-miles/airlines/partner/14/air-france.html
また、エールフランス以外の提携航空会社を利用した場合のマイル積算率は、以下のページで確認できます。 提携航空会社の中には、日本の JAL も含まれていますよ。
https://www.flyingblue.com/partners/airlines.html
マイル購入
フライング・ブルーでは、フライトだけではなくマイルを購入することもできます。
マイルの価格は、2,000マイル が 55ユーロ(約7,000円) となっています。 1マイル 3.5円 というところです。
特典航空券と交換できるだけのマイルを購入すると非常に高くつきますが、特典航空券との交換に少しだけ足りないといった場合に活用できるのではないでしょうか。
1年間に購入できるマイル数は、会員ステータスによって異なります。
会員ステータス | 年間購入可能数 |
---|---|
アイボリー | 75,000マイル |
シルバー ゴールド プラチナ | 制限なし 1回の購入では100,000マイルまで |
クレジットカード利用
エールフランスと提携した、三井住友カードが発行している「フライング・ブルーVISAカード」を利用することで、フライング・ブルーのマイルを貯めることができます。 「フライング・ブルーVISAカード」の特徴は、以下のページにまとめています。
http://voyage.pomme-verte.net/?p=541
また、JCBカードが発行する「フライング・ブルーJCBカード」もあります。
https://www.jcb.co.jp/ordercard/teikei/airfrance_card.html
「フライング・ブルーVISAカード」以外のクレジットカードでも、貯めたポイントをフライング・ブルーのマイルに移行することができます。
クレジットカードのポイント移行
エールフランスと提携したクレジットカード以外にも、ポイント移行という形でフライング・ブルーのマイルを貯めることができます。
提携クレジットカード、ポイント移行の移行レートをまとめると、以下のようになります。
クレジットカード | 移行レート |
---|---|
アメリカンエクスプレス | 1,250ポイント = 1,000マイル 要メンバーシップ・リワード・プラス登録 |
SPGアメリカンエクスプレス | 1ポイント = 1マイル 20,000ポイント移行で5000マイルのボーナス |
フライング・ブルーVISAカード | 1000円 = 10マイル |
フライング・ブルーJCBカード | 100円 = 1マイル |
もっとも有利なのは、SPGアメリカンエクスプレスカードですが、年会費が高額(31,000円+税)なのがネックですね。
マイルを使う
続いて、マイルの使い道を見てみます。
特典航空券
マイルを特典航空券に交換することができます。 私は関西空港を利用することが多いので、関西空港からパリまでの特典航空券の交換に必要なマイルを見てみました。
出発地 | 到着地 | 搭乗クラス | 必要マイル(往復) |
---|---|---|---|
関西空港(KIX) | シャルルドゴール空港(CDG) | エコノミー | 80,000マイル |
エコノミー(FLEX) | 240,000マイル | ||
プレエコ | 160,000マイル | ||
プレエコ(FLEX) | 320,000マイル | ||
ビジネス | 200,000マイル | ||
ビジネス(FLEX) | 600,000マイル |
ANA の特典航空券と比べると、必要マイル数は多いですね。 なかなか厳しい結果となりました。
特典航空券の必要マイル数については、以下のページで計算できます。
https://www.flyingblue.com/calculator.html
以前に、ANA でパリ行きの特典航空券を予約しようとしましたが、全く取れる気がしませんでした。 国内航空会社なので競争率が激しいのだと思います。 エールフランスの特典航空券の取りやすさは、どうなんでしょうね。 いつか試してみたいと思います。
アップグレードアワード
予約したフライトの搭乗クラスのアップグレードに使用できます。 こちらも、関西空港からパリまでのフライトをアップグレードする際に必要なマイルを見てみます。
出発地 | 到着地 | 搭乗クラス | アップグレード | 必要マイル(往復) |
---|---|---|---|---|
関西空港(KIX) | シャルルドゴール空港(CDG) | エコノミー | プレエコ | 16,000マイル |
エコノミー | ビジネス | 80,000マイル | ||
プレエコ | ビジネス | 72,000マイル |
こちらの表は、もっとも必要マイル数の少ないパターン(予約サブクラスが高い)の内容になりますので、実際にはもっと多くのマイルが必要になると思われます。 エールフランス航空とKLMオランダ航空を利用している場合は、すべての予約クラスがアップグレードの対象となります。 必要マイル数は多くなりますが、そもそもアップグレード対象ではない、ということがないのはうれしいですね。
詳細はこちらのページに記載されています。
https://www.flyingblue.com/upgrade-award.html
アップグレードアワードの必要マイル数については、以下のページで計算できます。
https://www.flyingblue.com/calculator.html
会員レベル
フライング・ブルーは アイボリーからプラチナまでの4段階のレベルがあり、エールフランス航空やKLMオランダ航空のフライトを多く利用することでレベルが上がっていきます。
獲得条件
各会員レベルになるために必要な条件は、以下のようになっています。 ※マイルと搭乗回数は、いずれか一方で必要条件を満たしたことになります。
会員レベル | 必要レベルマイル数 | 必要搭乗回数 |
---|---|---|
アイボリー | 基本レベル | 基本レベル |
シルバー | 25,000マイル | 15回 |
ゴールド | 40,000マイル | 30回 |
プラチナ | 70,000マイル | 60回 |
年1回、海外旅行で利用するといった使用頻度では、まったくもって歯が立たない条件となります。
会員レベルの特典
会員レベル毎に、さまざまな特典が提供されています。 まとめると、以下のようになります。
特典内容 | アイボリー | シルバー | ゴールド | プラチナ |
---|---|---|---|---|
受託手荷物許容量 | 有料手荷物料金 10ユーロ割引 | 1個追加 | 1個追加 | 1個追加 |
レベルマイル繰り越し | × | 〇 | 〇 | 〇 |
永久プラチナ会員 | × | × | × | プラチナ10年維持で |
優先チェックイン | × | 〇 | 〇 | 〇 |
優先受託手荷物カウンター | × | 〇 | 〇 | 〇 |
優先搭乗 | × | 〇 ゴールドより後 | 〇 | 〇 |
出入国審査および保安検査時の優先 | × | × | 〇 | 〇 |
受託手荷物優先 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
エリートボーナス | × | 50% | 75% | 100% |
無料バス | × | × | 〇 | 〇 |
専用予約サービス | × | 〇 | 〇 | 〇 |
ラウンジ利用 | × | 有料 | 無料本人+同伴者1名 | 無料 本人+同伴者1名 |
エコノミークラスの座席保証 | × | × | 〇 | 〇 |
空席待ちの優先 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
ゴールドレベル以上になると、ラウンジが無料でりようできたり、出入国審査や保安検査が優先されたりと、なかなか嬉しい特典が付いてきます。 シャルルドゴール空港の出入国審査は、行列していて平気で1時間くらいかかることがあるので、優先特典はうれしいですね。
詳しい特典の内容は、以下のページを参照してください。
https://www.flyingblue.com/about-flyingblue/all-about-levels-and-benefits/compare-all-benefits.html
まとめ
フライング・ブルーの特徴をまとめてみましたが、JAL や ANA に比べると特典航空券の必要マイル数が多く、利便性が高いとはいえないと感じました。 ただ、JAL や ANA のパリ行き特典航空券は非常に取りにくいので、特典航空券が取りやすい場合はマイルを貯めてみる価値はあるかもしれません。
シルバーレベル以上になるとフライトマイルにボーナスが付きますので、エールフランスをよく利用する場合は上級会員レベルを目指してみるといいのではないでしょうか。 そうでない場合は、スカイチームのエリートプラス資格を持っていれば、ほぼ同等の特典を得られるので、あまり魅力を感じないのではないでしょうか。